高齢者の中には、安心のために毎日病院に通うという人もいます。若い人からすると理解できない行為かもしれませんが、これは病気予防という面では効果があります。というのも、人間の体というのは刻一刻変わるものだからです。常に体の中が変化し続けているため、昨日と今日の体が同じということはありません。
さすがに毎日病院に通う必要はありませんが、それでも似たような考え方で定期的に人間ドックを受けておくと安心です。予防医学会によって人間ドックの認知度も高くなっていますが、それでも目立った症状がない場合には人間はまず動きません。痛い、痒い、苦しい、など具体的な症状があらわれてからではないと、行くことができないのが医療機関だと思い込んでいるからです。普段から健康な人だと、たまに病院にかかる人よりもさらに病理検査の機会も少なくなります。
健康だと自分では感じていても、体の深部ではなんらかの異変が起きていることもあります。なので、普段病院の検査を受けることがない健康体の人こそ、人間ドックの必要性が高いということです。とはいえ、何か症状が出ないときっかけがつかめないもの事実です。目安としては35歳以上になったら受ける機会を増やし、定期的に検査をしておくと安心です。
年齢によって罹りやすい病気が異なるので、それにポイントを合わせてローテーションで身体中調べていくというのも良いでしょう。たとえば、今年は脳ドックをやったから次は肺ドック、などといったローテーション方式ということです。